オンリーワンとナンバーワン
6月から10月まで毎週1回、企業、メディア、広告代理店と連携し、プライベートのゼミを開講している。
テーマは、リアルな企業戦略でもあり、マーケティング戦略でもある。
そして最大のポイントは、「学生目線での提案」ということ。
学生目線による論点整理は、聞いていて素直に面白い。それは、我々世代の思い込みや、既成概念がもはや時代遅れになっていることを痛感する場でもあるからだ。
10月の企業に対する最終発表に向けて、これまで調べた内容を整理する中、学生から出てきたのが「差別化って、そもそも必要なんですか?」という素朴な質問。
ビジネススクールの社会人大学院生からは出てこない、学生ならではの興味深い質問だと思った。
市場が成熟した先進国では、競争を避けるのが今や戦略の定石となっている。戦いを避ける(略す)から「戦略」という訳だ。
でも、バングラデシュなど途上国では、市場をつくったり市場を拡大する為、競争は大歓迎される。だから、「差別化ありきで物事を考える必要はない」と伝えた。
その時、同時に私が考えたことは、「オンリーワンとナンバーワンの違いって、競争を避けるか、競争に打ち勝つかという違いでは?」ということ。
だから競争を避けるオンリーワンは、ゆとり世代の価値観と言われるのかも知れない。
でも、ビジネスやリアルな世界では、競争を避けては通れないはず。
だから学生には、「競争してオンリーワンを目指せ!」と話をした。
つまり、こいつには絶対にかなわないというものを競争によって勝ち取れということ。
ナンバーワン更に先に行くのが、オンリーワンという解釈だ。事実、東京ディズニーリゾートも、Appleも競争に打ち勝ってオンリーワンの地位を確立している。
”突き抜ける力”が、今、日本のビジネスに求められている。
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