フィールド・デザイン思考~右脳と左脳の交差点

弊社代表 見山謙一郎のコラムです

Bon Voyage!(明日から社会人になる卒業生へ)

いよいよ明日は、入社式ですね。

私も今から20数年前の今日、期待と不安が交錯する中、学生最後の日を迎えていました。当時はバブル経済の真っ只中、期待の方が、不安を遥かに上回っていましたが、皆さんは、今、どんな思いで学生最後の日を迎えていますか?今日は、私の経験を踏まえ、明日、入社式に臨む卒業生に、3つの心構えをアドバイスしたいと思います。

(1)「適度な緊張感」を持つこと
入社後にまず気をつけてもらいたいのが「体調管理」です。
これまでと異なる環境や、生活リズムの変化に、体調を崩しやすくなります。
私も、銀行に入行後、最初の研修で体調を崩しました。

自分を客観視出来なくなるような、「過度な緊張感」はオーバーワークや、体力的な負荷を招きがちです。
しかし、自分が今、何をやっているのか、何のためにこれをやっているのか等、少しだけ心に余裕を持って、自分を客観視できるような「適度な緊張感」は、心と身体のバランスを保つ上で、非常に有益だと思います。

(2)同じことを聞くのは、2度まで
これも私の経験からですが、若手銀行員だった頃、先輩から次のようなことを言われました。

・分からないことは、自分から聞かないと、誰も教えてくれない
・でも同じ質問は、2回までにすること
(3回同じ質問をしたら、その時は必ず怒られる)

要は、「大人の世界では、黙っていたら誰も手を差し伸べてくれない」ということです。
そして、同じ質問は2回まで、というのは「分からないことでも、まずは自分の頭で考えろ」ということです。
自分の頭で考え、ある程度理解した上で、初めて2回目の質問が意味あるものになるのです。

(3)自分の居場所をつくる
私のいた銀行では、3日、3ヶ月、3年ということが言われていました。
その意味は、
 ・3日間その人の仕事振りを見れば、見込みのあるヤツか分かる
・3ヶ月間その人の仕事振りを見れば、出来るヤツか見分けがつく
・3年間その人の仕事振りを見れば、信頼出来るヤツかの見分けがつく

というものでした。

ここで意識してもらいたいのは、自分の居場所をどうつくるのか、ということです。居場所をつくるとは、
「自分のキャラクターをどのようにして企業に受け入れてもらうか」
ということです。
そして、自分のキャラクターを企業に受けて入れてもらう為には、その企業のことを理解しなければ戦略も立てられません
ですから、最初は、がむしゃらに与えられた仕事を「適度な緊張感」を持ってこなして下さい。

おそらく、最初の3日間、3ヶ月間は、雑用業務や研修の繰り返しだと思います。
でも、雑用業務でも、正確さやスピード、周りへの気遣い等、必ず個性は出るものです
ですから、大したことがないと思える仕事でも、一生懸命取り組んでください。

少しずつ任される仕事が増えて来て3年も経てば、自分のキャラクターを企業に受け入れてもらうことが出来るでしょう。
そして、自分の居場所をつくることが出来れば、そこから大きくステップアップできると思います。

是非、そんなことを考え、明日から社会という大海原に船出してください。

Bon Voyage!

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