フィールド・デザイン思考~右脳と左脳の交差点

弊社代表 見山謙一郎のコラムです

ポジティブで共感を促す魔法の言葉

2014年9月22日、山陰合同銀行が事務局を務め、私自身もアドバイザーとして参加している森林を守ろう!山陰ネットワーク会議でご縁をいただいた認定NPO緑と水の連絡会議の招きで、世界遺産石見銀山の玄関口である島根県大田市の「おおだ 新エネ・省エネフェス」で講演をさせていただいた。テーマは「エネルギー地産地消の潮流を読む」ということで、他の地域の事例を紹介して欲しいとのことであったが、実はテーマの設定に多少の違和感を覚えていた。

1992年12月に設立された緑と水の連絡会議は、国立公園三瓶山の生物多様性の保全活動や、世界遺産石見銀山の森林保全活動をベースに、国際ワークキャンプを開催したり、地域のお年寄りや子どもたちを巻き込んだ活動を展開している。2006年11月に中国地方初の国税庁認定のNPO法人となり、2008年4月に朝日新聞社の「明日への環境賞」、2009年2月には「循環・共生・参加まちづくり環境大臣表彰」を受賞しており、NPOのトップランナーと言っても過言ではない。「NPOのトップランナーであれば、他の地域の事例研究や潮流を読むよりも、先進事例や潮流を自らがつくることを考えるべきではないか」、それが私が講演テーマの設定に違和感を覚えた理由である。

こうしたことから、講演のテーマを「エネルギー地産地消の潮流を読む、その前に考えるべきと」に変更し、参加者個々の内面に潜むモチベーションをシェアすることを目的としたワークショップを行なった。
実は、NPOや地域の取り組みに対する参加者の動機は多岐に渡っており、個々のモチベーションの共有を行なう機会は案外ないものである。今後の更なる活動の活性化のため、仲間との理解を深めるために、自分が活動に参加する理由をシェアするように促すが、それが結構難しい。そんな時は、発言の前に魔法の言葉を言ってもらうようにする。

その言葉とは、「だって楽しいじゃないですか」というポジティブで共感を促す言葉。自分自身が参加動機の理解を深め、聞き手に共感してもらうには、うってつけの言葉だと思う。
この魔法の言葉は、結構色々な場で使えると思うので、是非お試しあれ。

為ご参考
緑と水の連絡協議会のブログ

 

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